EC事業者の商品発送代行を手掛けるSTOCKCREW(ストッククルー)社は4月8日、千葉県八千代市の物流「プロロジスパーク八千代1」内に設けている物流拠点「Chiba Dock」(千葉ドック)を今後の事業展開と合わせてメディアに公開しました。
同社は一律かつ割安な料金で小規模のEC事業者にも商品発送代行を利用してもらえるよう、シリウスロボティクス製AMR(自律走行搬送ロボット)を大量に導入しピッキング作業を大幅に効率化、コストを抑えているのが特徴です。
さらに、昨夏にはピッキング方法を一部見直した結果、さらに少ないAMRでも同様の生産性を実現ました。
2025年2月、ヤマト運輸の「Yahoo!ショッピング」向けに展開してきたフルフィルメントサービス終了。それに伴い同社が出店者の商品出荷代行の受け皿となり取扱量が急増、Chiba Dockの機能を増強する必要が出てきました。
そのため、STOCKCREW社は現在の物流施設Chiba Dockの隣に完成したばかりの「プロロジスパーク八千代2」に新たにフロアを借り、既に業務を拡張してスタートしている。
本格的な稼働開始は今年夏を予定しており、シリウスロボティクスのAMRを引き続き使うのに加え、他の自動化機器も積極的に取り入れることを計画しています。既存のChiba Dockと連携して出荷能力を相当数強化したい方針です。
広さ約1万1400㎡のChiba Dockに投入しているAMRは、当初60台規模でスタート、サービス拡大に伴って現状は120台を利用している。Chiba Dockで使っているのは80台で、残りは新たな拠点で利用する計画です。
AMR(自律走行搬送ロボット)の動きのイメージは以下になります。
・AMRがピッキング対象の棚へ移動
・AMRの画面にピッキング対象商品概要と個数が表示される
・スタッフが画面の指示通りに対象商品をスキャンしてピッキング
・AMRが次のピッキング対象商品まで再び自律移動する
AMRを本格的に稼働させたことで膨大な紙の出荷リストが不要になり、誤出荷のリスクが低減、同一のフロア規模で必要なピッキング作業スタッフの数を従来の半分程度に抑えられた。庫内作業スタッフがピッキングのために庫内を歩き回る距離を大幅に短縮、就労環境の改善にもつながっています。
売れ行きが良い(高回転率)ものを保管しているネステナーを最下段に配置するなど、保管方法にも工夫をしております。さらに、最下段の商品の回転率が落ちてくると、ネステナーを入れ替えるなど、フレキシブルな対応で恒常的に効率化を図っています。
STOCKCREWの保阪涼子マーケティング部マネージャーは「拡張した新拠点では、Chiba Dockで蓄積してきた自動化やオペレーション改善のノウハウを活用していきたい。AMR以外にも多様な自動化機器を取り入れることを検討しており、夏くらいには構想を発表させていただきたい」とお話されています。
今回は、ストッククルー社のAMRを活用した取り組みをご紹介しました。
同社はシリウスのAMRを導入することで
・就労環境の改善
・ピッキングスタッフ数の半減
を実現させ、さらには単にAMRに依存するだけではなく、
・ピッキング方法の再検討
・ネステナーの配置の工夫
などの身近な作業の見直すことで、効率化を推進されています。
まさに、ヒトとロボットの「協働」の典型的な成功例といえるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
シリウステクノロジーは、ロボットの販売だけではなく、今後もお客様と伴走しながら最適化に向けたソリューションを提供してまいります。
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引用元:https://online.logi-biz.com/122553/